ここは、アストラエアの丘。
ここには、聖ミアトル女学園、聖スピカ女学院、聖ル・リム女学校という
三つの学校が立ち並んでいる。
蒼井渚砂は、両親の仕事の都合でこの春から聖ミアトル女学園に編入することになった。そして編入初日。希望に胸を膨らませて学校に向かう渚砂だったが、 途中で森の中に迷い込んでしまう。
ふと気が付くと、渚砂の側に美しい女生徒が立っていた。
その女生徒と向き合った渚砂はなぜか気持ちが高揚し、体が動かなくなってしまう。
その女性は動けない渚砂にキスをする。と同時に、渚砂は意識を失って倒れてしまう。
渚砂が目覚めるとそこは保健室のベッドだった。
中庭で倒れていたところを運ばれたようだ。
そばには涼水玉青という女の子が座っていた。
どうやら寮で渚砂と同室になる子らしい。
玉青は渚砂を気に入ったらしく、あれこれ世話を焼いてくれるのだった。
夕方、寮に向かう途中、渚砂は朝の女生徒を見かける。
渚砂は思わず彼女の後を追いかけるが、結局追いつくことができず見失ってしまう。
そうこうしているうちに寮の門限を過ぎてしまい、
渚砂は指導室でシスターにこってり絞られてしまうのだった。
やがて食事の時間になり、渚砂は生徒達の集まる食堂に向かう。
渚砂は3校の中で一番偉いという「エトワール」にまず挨拶しようと考え、
食堂の奥に座っているそれらしい上級生に挨拶をする。
しかしどうやら人違いだったようで、キョトンとされてしまう。
その時、渚砂の前にまた今朝の女生徒が現われた。
朝一方的にキスされたことを思い出し、抗議する渚。
しかし女生徒はそんな渚砂の言葉も聞かず、またキスしようとする。
そこを、見かねた深雪が制止する。
もう食事の時間だというのだ。
女性徒はしぶしぶ渚砂から離れ、席につく。
深雪は、皆を代表して食前のお祈りの号令をするよう、エトワールに声をかける。
それに応じてお祈りを始めたのは、なんとさっきの女生徒だった。
三校の代表たるエトワールとは、彼女こと花園静馬のことだったのだ。
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