第三話「屋根裏」 |
玉青が渚砂にいちご舎の中を案内してくれることになった。
お隣の竹村千早と水島紀子も交えて、渚砂はいちご舎のすみずみまで案内してもらう。
その途中、渚砂はまた静馬に出会う。
静馬はいつものように渚砂を抱き寄せてキスしようとするが、
人の気配を感じて廊下の陰に隠れる。
どうやら静馬はまたエトワールの務めをサボって逃げているようだった。
静馬は追っ手を撒いたことを確認して、そのままどこかへ行ってしまう。
気を取り直していちご舎案内を続行する一行。
普通にやってもつまらないという渚砂の提案で、かくれんぼしながら部屋を回っていくことになった。
渚砂はこういう遊びが好きなのか、自分から鬼を希望して大はしゃぎでみんなを探しに行く。
「名探偵葵渚砂、登場〜っ!」と叫んで勢いよくドアを空けた渚砂。
そんな渚砂に、冷たい視線が突き刺さる。
なんとそこは会議室で、各校の生徒会長達が大事な会議の真っ最中だった。
呆気に取られるみんな。場が白けてそのまま会議は解散となった。
深雪は不注意な渚砂を叱る。
しかしル・リムの生徒会長源千華留は渚砂の予想外の乱入を喜んでいたようだった。
さっきまでの会議は静馬のサボリの件でグダグダと揉めるだけのつまらない流れになっていたのだ。
それを渚砂が断ち切ってくれたことを喜んでいるらしい。
次の日。
いちご舎では新入寮生の歓迎会が予定されていた。
(ただし対象は1年生のみ。渚砂は4年からの編入なので対象外。)
歓迎会ではエトワールが新入生に挨拶をするのが恒例で、
みんなそれを楽しみにしているのだという。
しかし最近の静馬の様子だと、今回も無断欠席する可能性が高い。
それでは楽しみにしていた新入生達が可哀想だと思った渚砂は、
静馬を説得して歓迎会に出てもらおうと考える。
そして渚砂は静馬の居場所を探す。
いちご舎の中をいくら探してもいないので、渚砂は静馬と初めて会った森の中へ行ってみる。
そこでやっと静馬を見つけた渚砂は、懸命に静馬を説得する。
最初は話も聞かずに渚砂を抱き寄せようとしていた静馬も、
最後には折れて歓迎会への出席を承諾する。
そして静馬は渚砂と手をつないで歓迎会に現われる。
エトワールである静馬の姿を見て新入生達が喜ぶ一方、
深雪は静馬がちゃんと来たことに驚く。
なんにせよ、静馬のおかげで歓迎会は大成功に終わる。
歓迎会が終わった後、静馬は渚砂の前に現われ、渚砂の入寮を祝う。
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みどころ |
渚砂と玉青のお隣さん、千早と紀子が初登場します。
やや地味な印象のキャラですが、以後ちょくちょく登場しては仲の良いところを見せてくれます。
渚砂が静馬を探すシーンで、いちご舎の二階にある謎の空き部屋が登場します。
ここはストーリー後半で非常に重要な場所として再登場するので注目です。
なお、渚砂が廊下で転び僧院なっていた少女(千代)を助けるシーンがあります。
千代はこの時に渚砂のことが好きになったようです。
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次回予告 |
渚砂「ねえ玉青ちゃん、ここにはミアトル以外の学校もあるんだよね?」
玉青「ええ、スピカとル・リムという学校があります。そういえば渚砂ちゃん、スピカの王子様のことはご存知ですか?」
渚砂「王子様?スピカって女子校じゃないの?」
玉青「もちろんです。でも王子様がいらっしゃるのです。」
渚砂&玉青「次回、ストロベリー・パニック、『白馬の君』。」
玉青「白馬の王子様…女の子なら誰もが憧れる夢ですわ。」
渚砂「えー、私そんな夢見たことないよ。」
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第4話「白馬の君」 |
聖歌隊に所属する少女、此花光莉は上級生の鳳天音に憧れていた。
天音は乗馬部のエースであり学園のスター。
光莉は一年前に馬場で天音を見かけて一目惚れしたのだが、
気弱な光莉は自分から話し掛けることもできない。
ある日、聖歌隊は乗馬部の凱旋のためお祝いの歌を歌うことになった。
光莉にとっては聖歌隊に入ってから初めての大舞台、しかも憧れの天音のための歌。
光莉は極度に緊張し、歌の最中にミスをしてしまう。
光莉は激しく落ち込み、聖歌隊をやめようかと真剣に考える。
寮で同室であり親友の南都夜々が励ますが、それでも立ち直れない。
次の日の早朝、光莉は何気なく乗馬部の練習場を訪れる。
ここはかつて光莉が天音を初めて見て、一目惚れした場所だった。
光莉はなにげなく聖歌を歌い始める。そこに偶然にも天音が現われる。
天音は乗馬の練習中だった。
昼間はファンの声援が大きすぎて練習に集中できないから、いつも早朝にも練習をしているらしい。
天音は元気のない光莉の相談に乗ってくれた。
天音は自分も昔は失敗ばかりだったことを明かし、光莉を励ます。
乗馬を始めたばかりの頃は失敗ばかりでやめたくなることもあったという。
でもつらいことや悲しいことの何倍も楽しいことやいいことがあったというのだ。
天音は光莉の手をとって自分の胸に当てる。その胸を暖かいと思う光莉。
天音は自分の胸が温かいのは、いいことをいっぱいしまってあるからだと言う
天音は光莉を馬に乗せ、いちご舎まで送ってくれた。
別れ際に、また歌を聞かせて欲しいと言った。光莉はその言葉で聖歌隊を続けることを決意する。
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みどころ |
スピカがメインの話はこれが最初ですね。
主役のはずの渚砂の出番はほとんど無く、
たまたま天音の近くを通りかかって「すごいね〜」とか言うだけの役回りです。
光莉と天音が結ばれることを早くも予感させるようなエピソードですが、
個人的には光莉の親友夜々に注目したいです。
光莉が憧れの天音とお近づきになることを喜んでいるように見えますが、
ちょっと複雑そうな表情も見せています。
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次回予告 |
玉青「そろそろお部屋の掃除をしましょう」
渚砂「どうしたの突然?」
玉青「来週から下級生がこのお部屋にやってくるんです。お部屋番といって、上級生のお部屋のお手伝いをする制度なんですよ。」
渚砂「へぇ〜。どんな子が来るんだろ。」
玉青「それは来週のお楽しみですわ。」
渚砂&玉青「次回、ストロベリー・パニック。『妹たち』。」
渚砂「部屋、きれいに片付いたよ。」
玉青「じゃあ、今度はお掃除しがいのあるよう少し散らかして・・・と。」
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第5話「妹たち」 |
ミアトルには「お部屋番」という制度がある。
新入生が上級生の部屋に割り当てられ、掃除やお使いなどのお世話をするというものだ。
新入生にとっては、「お部屋番」は憧れの上級生とお近づきになれる貴重な機会なのだという。
新入生の月館千代は渚砂に憧れていた。
この度めでたく渚砂のお部屋番になった千代は、張り切って渚砂の部屋に向かう。
しかし渚砂は留守だった。
千代は渚砂に少しでも気に入られようと、勝手に部屋の掃除を始める。
その頃、渚砂はひょんなことか光莉・夜々と出会い、仲良くなっていた。
さらに光莉を慕う下級生の蕾とも知り合う。
すっかり意気投合したみんなは、渚砂の部屋でお茶会をすることになる。
渚砂は中に千代がいることも知らず、部屋のドアを開ける。
千代は急にドアが開いたことに驚いてしまい、あたふたする。
そしてバケツや部屋の中の物を次々にひっくり返し、
部屋は掃除前より散らかってしまった。
部屋の中の惨状を見た渚砂もまた、驚く。
まるで泥棒に入られたかのような散らかりぶりに、渚砂は声も出ない。
さらに部屋の奥には見ず知らずの不審者(千代です)が。
渚砂は思わず部屋から逃げ出してしまう。
そして運悪くそこでシスターとぶつかってしまう。
渚砂と千代はシスターにこってりしぼられる。
みんなで予定していたお茶会は仕方なく夜に延期された。
そしてその夜。
夜々と光莉はこっそりと自分の部屋を抜け出し、渚砂の部屋に集まった。
だが、千代と蕾が来ない。
実は千代と蕾は途中でシスターに見つかっていたのだった。
そしてそのまま夜のお茶会も発覚してしまう。
翌日、お茶会の6人は罰として御御堂の階段の掃除を言いつけられた。
御御堂の階段は非常に長く、掃除はかなり大変そうだ。
責任を感じている千代は人一倍張り切って掃除する。
しかし一人で無理に重い脚立を運んでいた千代は、持ちきれずに落としてしまう。
そして渚砂もそれに巻き込まれ、ちょっとした怪我をしてしまう。
千代は失敗ばかりの自分が情けなくて泣き出してしまった。
渚砂はそんな千代を優しく慰め、
そんなに慕ってもらえてうれえしいと伝えてあげるのだった。
その夜、渚砂たちはまた夜のお茶会を計画する。
今度はシスターに見つかることもなく、楽しいお茶会ができたのだった。
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みどころ |
今までも何度がチラっと登場していた千代が本格的にレギュラーに加わります。
渚砂を想うあまり空回りする姿がかわいらしいです。
ところで、お部屋番の制服ってなぜあんなに可愛いデザインなんでしょうか。
完全にメイド服・・・。
また、光莉を慕う1年生、蕾が初登場です。
登場するなり、かなりのツンデレぶりを披露してくれます。
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次回予告 |
渚砂「ねえ、ミアトルにはどんなクラブがあるの?」
玉青「そうですね。花道、茶道に調理や裁縫なんかもありますね。
渚砂「なんだか花嫁修業みたいだね。」
玉青「ええ。ミアトルは別名『花嫁学校』とも言われていて、生徒の中には在学中に婚約してしまう人もいるんですよ」
渚砂「まさか、玉青ちゃんも婚約してたりして。」
玉青「うふふ・・・」
渚砂&玉青「次回、ストロベリー・パニック『温室』。」
渚砂「うわ、ねぇ、どっちなの玉青ちゃん!?」
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