あらすじ |
瞳美(ひとみ)とえり子は小さい頃からの親友。
地味で平凡な瞳美と、人目を引く美しい容姿のえり子。
えり子は瞳美を常に自分の側に置こうとする。
そしていつも瞳美に優しく接し、守ってくれる。
しかし成長するにつれ、
瞳美は自分がえり子に縛られているように感じ始める。
そして、えり子の束縛から逃れたいという思いが次第に強くなっていくのだった。
みどころ |
主人公の少女とその親友の、
離れたいけど離れられない関係が描かれています。
2人は幼い頃は単純に親友どうしだったようです。
しかし瞳美はやがてえり子に束縛されるのを嫌うようになります。
また、美しいえり子の引き立て役になっていたことに
コンプレックスを感じるようになります。
そして瞳美はえり子から離れようするが、上手くいかない・・・
というのが物語のメインとなっている部分です。
なお、瞳美が男と寝るシーンがあるので注意してください。
というか、物語の一番最初の場面がそういうシーンです。
瞳美はえり子がまだ知らないこと(ここでは、異性の味)を知れば
えり子の後ろをついていくような生き方から脱し、
束縛から逃れられると考えたようです。
いろいろあった後、最終的に瞳美はえり子に対し
親友の関係を終わらせることを申し出ます。
そして2人は疎遠になり、会わなくなってしまいます。
瞳美をあくまで引きとめようとするえり子が悲しそうで印象的です。
作品を読んでいる途中では、
瞳美とえり子の関係はちょっと複雑な因縁で結ばれた親友くらいに思えます。
しかし物語の最後に、
えり子が瞳美に恋愛感情を持っていたことを伺わせる描写が出てきます
(明言されているわけではなく、そう臭わせる程度ですが)。
それを踏まえたうえでえり子の言動の一つ一つを振り返って見ると、
最初に読んだ時とはまた違った印象があるかもしれません。