工画堂スタジオ『白衣性恋愛症候群』

 あらすじ

子供の頃に事故で瀕死の重傷を負った経験を持つ少女・沢井かおりは、
自分を救ってくれた医療に憧れ、いつしか看護師を目指していた。
そしてこの春、かおりはこの百合ヶ浜総合病院の新人看護師として、
憧れの看護師生活をスタートさせる。

高校時代に大の仲良しだったなぎさ先輩との、今度は看護師仲間としての再会。
厳しくも優しく、そしてどこか懐かしい感じのする内科主任・はつみ。
かおりの初の担当患者であり、なぜか妙に突っかかってくる難病の美少女・さゆり。

様々な同僚や患者との交流を通して、かおりは看護師として、
そして人間として成長していく。

 みどころ

「ソルフェージュ」のスタッフが再び終結して作られた、
公称「キラ☆ふわガールズラブ看護師アドベンチャー」。
音ゲー要素のあったソルフェージュと違い純粋なアドベンチャーゲームになっています。

ストーリーは主に病院を舞台に展開しますが、
シナリオライターさんが現役の看護師でもあるということで、
医療現場に関する描写は非常に詳細です。
専門用語も多数登場しますが、いつでも用語辞典を参照できる機能も付いています。

ストーリー前半は新人看護師の奮闘ぶりがリアルに描かれていますが、
後半に向かうにつれ、かおりが過去に遭ったという事故の真相や、
かおりの持つ不思議な力「癒しの手」にまつわる、
やや色合いの異なる物語が展開されます。

2012年6月28日には、新規ヒロインやアフターストーリーを追加した
「白衣性恋愛症候群 RE:Therapy(リセラピー)」が発売されています。
なんとPSP版とPC版の同時発売。
今からプレイするならこちらをおすすめします。

白衣性恋愛症候群 RE:Therapy(リセラピー)限定版 白衣性恋愛症候群 RE:Therapy(リセラピー)通常版

2015年4月30日には、新作「白衣性愛情依存症」が発売されます。

白衣性愛情依存症Amazon.co.jp限定特典 PC壁紙付(4/29注文分まで)

 百合ポイント

攻略対象ヒロインは3人。
いずれもキスシーンがあり、作中ではっきり「恋」や「愛情」と表現されるなど、
明確に恋愛として描かれています。

藤沢なぎさ

工画堂スタジオ『白衣性恋愛症候群』

なぎさはかおりの高校時代の先輩で、その頃から大の仲良し。
そして今度は看護師の先輩として、
かおりのプリセプター(新人の指導役)を努めることになります。
かおりにとっては今も昔も、明るく頼りになる大好きな先輩です。

実はかおりに密かに想いを寄せており、ところどころの言動からそれを伺うことができます。
ただしかおりは超の付く鈍感のため、まったく気づいていないようです。
そのかおりの無邪気な態度が、やがてなぎさを追いつめていくことに・・・。

共通ルートを抜けた後のなぎさシナリオはちょっと怖いストーリーで、
かおりのもとに何者からか大量の無言電話や脅迫めいたメールが届くようになります。
なぎさは脅えるかおりを抱きしめて「私が守ってあげる」と優しく慰めてくれるのですが、
どこか様子がおかしいような気も・・・?

明るさや強さとともに、暗く重い、精神的に脆い面を持ちあわせたキャララクターです。
そのため、一部のバッドエンドでは現実への絶望とかおりへの強すぎる愛情から、
非常にショッキングな行動を取ることになります。

とはいえグッドエンドではもちろん幸せになることができ、
かおりいわく「わたしの自慢の先輩、兼、コイビト」です。

堺さゆり

工画堂スタジオ『白衣性恋愛症候群』

かおりが初めて担当することになる患者で、
「再生不良性貧血」という難病を患った美少女。

初対面のはずのかおりになぜかやとらと突っかかり、
辛辣な言葉を容赦なくぶつけてくるのですが、
かおりはそんなさゆりの瞳に寂しそうな影を感じ、放っておけないと思います。

かおりが常に本音でぶつかっていけば、
次第にさゆりもかおりに心を開いてくれるようになります。
難病と戦うさゆりの心の支えになってあげられるかどうかが、
ストーリー上の鍵となっています。

さゆりは複雑な家庭環境ゆえに誰からも愛されたことがなく、
他人からの愛情に飢えています。
ですがその一方で、愛情を受け止める術を知らないために、
重すぎる愛からは逃げ出してしまうことも・・・。

なぎさと同じくバッドエンドが印象的なキャラで、
ここでは何もかもを捨ててあきらめてしまったさゆりから、
これまでにないほどの素直で正直な気持ちを聞くことができます。
そして、さゆりに残されたかおりも・・・。

グッドエンドでは病気は無事に回復し、かおりとの恋も順調。
合鍵をもらってすっかりかおりの部屋に入り浸りるなど、
ほとんど同棲状態になっています。

大塚はつみ

工画堂スタジオ『白衣性恋愛症候群』

かおり達の病院の内科主任で、内科の看護師たちのまとめ役。
仕事熱心で主人公を厳しく指導しますが、
それらはすべて期待と愛情からくるものです。

仕事では非常にクールな大人の女性ですが、
プライベートでは、家事ができなかったり部屋が汚かったりと、
決して完全無欠というわけではありません。
ちょっとしたことで拗ねたりヤキモチを焼いたりする、子供のような一面も。

かおりはそんなはつみのギャップを「可愛い」と思い、
仕事での関係とは逆に、ついつい世話を焼きたくなってしまいます。

ストーリーの根幹に関わる重要な設定を持っており、
かおりが子供の頃に遭った事故、ときどき見る不思議な夢、
そしてかおりの「癒しの手」の正体まで、多くの謎ははつみのシナリオで解明されます。
明かされる衝撃の事実を乗り越えられるかどうかが、
ハッピーエンドを迎えられるかの鍵です。

他のヒロインと同じくキスシーンがありますが、
はつみの場合は描写に特に力が入っており、
年下のかおりにリードされてしまうはつみが可愛いです。

その他

浅田あみ

かおりと仲のいい患者さんの1人で、幼く見えますが高校生。
無邪気な外見とは裏腹に非常にできる子で、
病院生活が長いために、患者にも関わらずかおりを助けてくれることもあります。

その一方でかなりの甘えん坊で、
かおりに会うなりいきなり愛称で呼んで来たり、スキンシップもかなり過剰気味。
特にかおりに「マッサージ」をおねだりしてくる場面では、
胸を服や下着の上からではなく直に触ってくれるようにせがんできます。

また、実は「ソルフェージュ」の舞台となった学校に通っており、
あみの口からソルフェージュの主人公(らしき人)のその後が語られるシーンがあります。
フォルテールを使って「ソルフェージュ」の主題歌を演奏してくれるファンサービスも。

説明書ではヒロイン達とほぼ同格の扱いで紹介されており、
イベントCGも複数あるなど、
もともと攻略できないのが不思議なくらいのキャラだったのですが、
「RE:Therapy」ではめでたく攻略対象キャラに昇格しました。

山之内やすこ

内科の先輩看護師。
関西弁でやや言葉遣いが悪いですが、看護師としての腕はたしか。
なぎさよりも経験が長いのでいざという時は頼りになります。
はつみ主任と正面から喧嘩できるのはこの人くらいでしょう。

率先して悪ふざけをしたと思ったら、かおりがミスをすると真剣に注意してくれたり、
実は自分で「薄い本」を出しているほどのオタクだったりと、
実に様々な面を持ったキャラクターです。
というか、「シナリオの都合上必要だけどなぎさやはつみではできない役回り」が
全部この人に回ってきているような気も・・・。

共通ルート中、この人に関係する選択肢が何回も登場するので
いかにも攻略できそうに見えてしまいますが、攻略対象外。
そんな残念な扱いだったのですが、
「RE:Therapy」ではあみと同じく攻略対象に昇格しました。

白恋 ラジオナースステーション

 攻略ページ等
白衣性恋愛症候群 攻略ページ

選択肢が非常にシビアで難易度の高いこのゲーム。
各エンディングへの指針と選択肢を紹介します。
なお「RE:Therapy」編はこちら

白衣性恋愛症候群 (個人的)名シーン集

ゲーム中、特に印象に残るシーンを百合的視点から紹介します。

白衣性恋愛症候群プレイ日記

初プレイ当時にブログに書いた感想へのリンクです。
今読み返すといろいろ間違ってる部分もあるのですが、
当時の気分を味わってもらうためそのままにしておこうと思います。

白衣性恋愛症候群プレイ日記 RE:Therapy編

ちょっと残念な点

完全版「RE:Therapy」も出るということで、ちょっと残念な点や、
改善してほしい点などを挙げてみました。
その後「RE:Therapy」でどのように改善されたかも紹介します。


最終更新:2012/8/4
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