りりくる 〜LIly LYric cyCLE〜

作品概要

百合・ガールズラブをテーマにしたオリジナルのドラマCDシリーズ。
女の子どうしの、友達のような恋人のような甘酸っぱい関係を、可愛らしくもテンポ良く描いています。

個性的な6人の女の子が織りなす物語は、良い意味で王道中の王道。
少しだけドキドキする展開がありつつも、全体的には明るく楽しい作風のため、
最後まで安心して聴くことができます。

ドラマCDながらもビジュアル面にも非常に力を入れており、
柔らかく繊細なタッチで描かれた女の子達のイラストも大きな魅力です。
豊富なイメージイラストやプロモーションムービーが作品のイメージを膨らませてくれます。


りりくる 〜LIly LYric cyCLE〜

2013年11月から2014年1月にかけて、Vol.1〜Vol.3がリリースされました。

各巻それぞれ1組のカップルにスポットを当てたストーリーとなっています。
ある巻で主役だったキャラが他の巻ではサブキャラとして登場し、意外な活躍を見せてくれることも。

Vol.1『恋心フレンズ』

大の親友どうしの、陽奈(ひな)と彩愛(あやめ)が主人公。

彩愛に友情以上の気持ちを抱いていた陽奈は、ある時思い切って「好き」だと告白するのですが、
意図した意味では伝わっていないようで・・・?

とっさに誤魔化してしまった陽奈は何事もなかったかのように振舞おうとするものの、
彩愛に対する気持ちはますます抑えきれなくなっていきます。


百合作品としては王道中の王道な、親友と恋人の境界で揺れ動く2人を描いたストーリーです。

基本的には陽奈の視点が中心になっており、彩愛の本心はなかなか明らかになりません。
ですが後半からクライマックスにかけて、良い意味で想像(期待)通りの真相が明かされ、
2人の距離はいっきに接近します。

クライマックスではキスシーンもあります。
ただし、かなり積極的だった陽奈に対して、彩愛が少し照れてしまったためほっぺへのキスになりました。

陽奈「いいのかな、こんなことしちゃって。やっぱり女の子同士だし・・・」
彩愛「何言ってんの。女の子どうしだからいいんじゃん。陽奈とあたしだからいいんだよ。」

Vol.2『bitter honey』

椎名真優(まゆ)・真衣(まい)の姉妹が主人公。

姉の真優は学校ではクールな優等生ですが、家では結構ずぼら。
妹の真衣はスポーツ万能のボーイッシュな女の子ですが、
なにかと無理しがちな真優を心配し、つい世話を焼いてしまう一面も。

真優は真衣を上から目線でぞんざいに扱いがちですが、真衣のほうもなかなか真優の扱いが上手く、これで結構姉妹の仲は良いようです。
お互いの心の奥では、強い姉妹愛が伺えます。

真衣「こんなお姉ちゃんだけど、ほっとけない。」
真優「こんな妹だけど、そばにいてほしい。」


ストーリー後半では、お互いを思いやる気持ちがすれ違い、2人は少しだけ気まずい雰囲気に。
ですが本当の気持ちを伝えあうことで、2人は単なる姉妹以上の強い愛情で結ばれます。

クライマックスはやっぱりキスシーン。今回の2人の場合はおでこへのキスです。

Vol.3『もっと、ずっと、ぎゅっと、』

ちょっとツンデレなお嬢様・アリスと、そのメイドの伊吹(いぶき)が主人公。

伊吹はアリスのことが大好きで、家出でも学校でもとにかくアリスにベタベタ、ペロペロとやりたい放題。
アリスはそんな伊吹を鬱陶しがってみせるものの、内心では伊吹のことが好きですし、頼りにしています。

ですがその一方アリスの中では伊吹に頼ってばかりではなく自立したいという気持ちもありました。
それが2人の間に少しだけすれ違いを生むことに・・・?


お嬢様とメイドという主従関係でありながら、同時に幼馴染でもあったり、
学校では後輩と先輩だったりもする個性派カップルです。 Vol.1が親友もの、Vol.2が姉妹もの、という感じにわかりやすい王道だったのと比べると、
かなり大胆にはっちゃけた内容になっています。

ストーリーも全体的にギャグ多めで、シリアスなシーンはやや控えめ。
アリスと伊吹は物語開始以前から長い付き合いがあるため、
すでに強い信頼関係が確立されているというのもあるのかもしれません。 伊吹の行き過ぎたアリス愛とハイテンションな変態ぶりが笑えるエピソードです。

それでも締めるところはしっかり締めており、シリーズのひとまずの区切りに相応しい盛り上がりを見せてくれます。
クライマックスのキスはおでこ。

アリス「好きなの。ずっと、こうしてたいの。イブはもう、私だけのものなんだから。ずっと、私のそばにいなさいよね。」
伊吹「はい、かしこまりましたお嬢様!」


りりくる Extra episode

2014年には特別編として「りりくる EX(Extra episode)」がリリースされています。

ストーリーは「りりくる」本編の続きとなっており、晴れて恋人となったカップル達のその姿が描かれます。
それぞれ甘々な日々を送っているようですが、恋人ならではの新たな悩みを抱え始めている人達も・・・?

「りりくる」本編では1巻につき1組のカップルがフィーチャーされていたのに対し、
「EX」では6人のキャラクターが全員共演して非常に賑やかになっているのも特徴です。
意外なキャラクター間のちょっとだけレアな絡みを聴くことができます。

『夏休み編 -smile with sun-』

夏休みを利用して、みんなでアリスの別荘に遊びに行くことに。

海水浴や花火でみんな一緒に楽しく遊ぶかたわら、恋人たちは時間を見つけては2人きりの秘密の逢瀬を楽しみます。


夏、そして海ということで非常に賑やかで楽しいエピソードです。
6人のキャラクター全員が集合して楽しそうにはしゃいでいる様子は「りりくる」としてはちょっと新鮮。

一方で、各カップルあたり1トラック(約10分前後)ずつ2人きりのシーンもあり、それぞれ着実な進展を伺うことができます。
彩愛が「恋人らしさ」についで悩んでいるなどちょっとだけシリアスな描写もありますが、
全体的にはいつも通りの甘々な世界が展開されていますす。
各カップルにそれぞれちょっと違う形のキスシーンもあり。

『冬休み編 -trust in snow-』

今度の季節は冬。前半は、みんなでクリスマスパーティーをする賑やかで楽しい内容です。

「夏休み編」同様、後半パートは各カップルごとのイチャイチャが描かれています。

もちろんキスシーンもあり。しかも今回は、陽奈と彩愛がついに口と口の本当の意味でのキスをします。
このあたりは「りりくる」シリーズ初代カップルの貫録という感じでしょうか。

新シリーズ!

2015年からは新キャラクター達を主人公にした新シリーズ(Vol.4〜6)がスタートします。

Vol.4『ヒミツ・リレイション』は「先輩後輩」、Vol.5『ざわめき、ときめき、やっぱ好き。』は「ライバル」、 Vol.6『Beside You』は「幼馴染」をテーマにするようです。

これまで同様、百合の王道ながらも個性的なキャラクターとストーリーに期待できそうです。


感想リンク

以前ブログに書いた「りりくる」各巻の感想・紹介記事へのリンクです。

最終更新:2014/11/30

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