あらすじ |
不治の病を患っていた少女・渡会りかの(わたらい りかの)は、
ある人物から心臓の移植手術を受けることによって奇跡的に回復を遂げた。
りかのに心臓を提供した人物は、ゲイルという高名な魔法使いだった。
彼の心臓を移植されたことにより、りかのもまた魔法使いの力に目覚める。
しかし同時に、その強い力をめぐる争いに巻き込まれてしまうのだった。
りかのは、かつてゲイルに仕えていたという女性・楊雷震(ヤン・ローレイ)とともに
自分の中のゲイルの心臓をめぐる運命に立ち向かっていく。
みどころ |
百合姫Sにも参加していた宮下未紀さんの作品。
登場人物の女の子率が高く、自然と百合な雰囲気が漂っています。
物語の中心になるのは、主人公であるりかのと、雷震(ローレイ)です。
雷震はりかのに心臓を提供した人物であるゲイルの弟子で、
今はりかのの世話係というか護衛のような立場にあります。
りかのは自分によくしてくれる雷震にだんだん惹かれていき、
彼女に対して「熱くて深い」感情を抱くようになります。
しかし、雷震が自分を大事にしてくれるのは
単にゲイルの心臓を持っているからではないか・・・という不安もあるため、
りかのは自分の気持ちのやり場に困る毎日を送っています。
また、雷震自身も自分の気持ちについてよくわかっていない部分があり、
自分がりかのに対して強い執着を持っているのは
最愛の師匠であるゲイルの心臓を持っているからなのか、
それともりかの個人に惹かれているのか、
判断しかねている描写があります。
というわけで、りかの・雷震間の恋愛感情の有無については
ハッキリしない部分が多いのですが、
理由が何であれお互いに強い関心を抱いていることは確かなので、
少なくとも表面的には十分に百合漫画として読めると思います。
雷震が他の女性と仲良くしているのを見ると
ちょっと嫉妬するような素振りをみせるりかのが可愛いです。
なお、以上の紹介はコミック2巻までの内容にもとづいています。
2007年夏現在連載休止中のため、3巻がいつ出るかは不明です。