ペンギン娘

 あらすじ

私立北極学園中等部に、一人の転校生がやって来た。
彼女の名は南極さくら。
スタイル抜群の美少女で、大金持ちのお嬢様だが、
重度のオタクで、しかもちょっとおバカだった。

 作品概要

オタク美少女とクラスメイト達が騒がしい日常を繰り広げるドタバタギャグ漫画。
勢いに任せた突拍子もない展開が特徴で、しょっちゅう町とか吹き飛びます。
また、主人公がオタクなだけに、ややマニアックなネタが多めです。
普段は学園ギャグ漫画ですが、たまにバトル展開に突入したりもします。

登場キャラのほとんどが女の子なため、
女性どうしの友情や愛情が描かれている場面がたまに出てきます。
コミックのあとがきによると、
作者が男性キャラを描くのが下手なので
なるべく男キャラを出さないようにしているとのこと。

ただし基本的にはギャグとお色気がメインです。
百合描写に期待しすぎなければ面白いと思います。

ペンギン娘MAX

元々は週刊少年チャンピオンで連載していましたが、
2008年から「ペンギン娘MAX」と改題して
月刊誌であるチャンピオンREDに移籍しました。
そのあたりから主人公のさくらが明確に
女の子大好きな百合キャラとして描かれるようになり、
確実に百合度が上がったと思います。

また、以前によくあった無意味なシリアス展開やバトル要素が
かなり薄くなり、百合ラブコメ路線一本にシフトしたのも大きいと思います。

ペンギン娘MAX 1 (チャンピオンREDコミックス)

 百合ポイント

百合要素のあるキャラが多数登場するので紹介してみたいと思います。

南極 さくら

通称ペンギン。この漫画の主人公です。
作者の中では当初から百合キャラという設定らしく、公式サイトでは
「レ●っ気がある」「可愛い女の子(2次元寄り)に異常な興味を抱く」
などと紹介されていました。

その設定のわりにはじめは百合描写が薄く、
たまに美少女にときめいたりクラスメイトにベタベタしたりしている程度でしたが、
ストーリーが進むにつれて
女の子好きであることが強調されるようになっています。

特に「MAX」になってからは明確に百合キャラとして描かれており、
本命である鯨の嫁を自称しつつも、
他の女の子にもちょっかいを出しまくるという暴走ぶりを発揮しています。

択捉 鯨(えとろふ くじら)

さくらの親友。ボーイッシュな熱血少女。
出番の多さから言えば準主役的扱いをされています。
オタクが苦手で、最初はさくらにも戸惑っていましたが、
だんだん友情を感じるようになります。

さくらとの出会いは、
さくらが北極学園に転校して来た時が最初と思われていましたが、
後に、実は幼い頃に出会っていたことが判明。
しかもなんと、互いに初恋の相手でした。
ただし、その頃のさくらは鯨のことを男だと思っていたようです
(さらに、鯨本人も自分を男だと思い込んでいた模様)。

その漢気あふれる性格ゆえか同性からもモテるらしく、
シャー・チーのように鯨に一方的に恋している女の子もいます。
(ただし、シャー・チーの場合、やっぱり鯨を男だと思い込んでいます)。

ただ、さくらと違って人並みに異性に興味があるようで、
稀に男性に恋するエピソードが出てきます。
そういう話は必ず最後に玉砕するギャグ回なので
そんなに気にする必要はないかもしれませんが・・・。

マリー(クマさん)

さくらのライバルを自称する大金持ちの
マリー・チュパカブラ・W・ホワイトベア(通称クマさん)は
ホワイトナイツ四天王という女の子4人組(実は一人女装が混じってますが…)
をいつも従えています。

マリーと四天王は非常に強い絆で結ばれており、
特にマリーがある理由により破産してからは
みんなで力を合わせて生活する涙ぐましい姿が描かれています。

その他

さくらの妹・かえでは、姉とは対照的にしっかり者で、
ダメ人間なさくらに厳しくあたることも多いのですが、
内心ではさくらのことを慕っているようです。
かなり強い姉妹愛を感じます。

また、さくらの母はさくらを溺愛しており、
部屋中にさくらの写真を飾っていたりします。
ただし、教育ママでしかも相当にサディスティックなので
その愛情表現は常人にはちょっと理解しがたい面も。

なお、さくらは頬城咲という下級生にも恋心を抱かれています。
女の子大好きなさくらですが、
考えてみるとさくら自身もけっこう女の子にモテていますね。

その他にも、女の子どうしの友情がクローズアップされる場面が多いので、
全体的に百合な雰囲気を漂わせる漫画になっています。

 アニメ版

2008年、ニコニコ動画内「ニコニコアニメチャンネル」でアニメ版が配信されました。
内容は原作をベースにしつつもかなりアレンジが入っていて、
例えば原作初期でははっきりとは描かれなかったさくらの百合キャラぶりが、
最近の原作に合わせてかなり明確に押し出されていました。

ちなみに各話のサブタイトルは既存作品のパロディになっており、
「マリー様がみてる」「みんな好きの巫女」等、
百合アニメが元ネタになっているものがいくつかありました。


最終更新:2009/09/10
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