ナ*ナ*キ!!

 あらすじ

ナナキこと薪岡七姫(まきおか ななき)は、
7人姉妹の末っ子で、背は小さいけどとっても元気な女の子。
明るく元気で友達も多く、クラスの人気者。

高校生活も最後の3年目、
なりゆきでクラス委員長を引き受けてしまったナナキだったが、
その純粋で一生懸命な人柄でみんなの気持ちを惹きつけていく。

 みどころ

ほのぼの学園コメディ

女子高を舞台に、
主人公ナナキを中心とする仲間たちが繰り広げる賑やかな日常を描いた作品です。
運動祭、文化祭、受験勉強、将来の夢など、高校生らしい題材を扱ったストーリーです。
ナナキと女友達の友情や、姉妹との絆を描いたエピソードが多いです。
ちょっとおバカだけどいつも元気で一生懸命なナナキの姿には好感が持てます。

ナナキは友達の中でも茉莉花(まりか)、司(つかさ)、涼子と特に仲が良いです。
恋愛感情というよりは友情のレベルですが、
強い絆で結ばれた女の子達の姿は微笑ましいです。
たまにちょっとだけ喧嘩したりもしますが、最後は必ず仲直りしています。
わりと頻繁に抱擁シーンがあるので見た目は結構百合っぽいです。

また、涼子の後輩で桜子という娘がいるのですが、
この娘は本気で涼子に恋しているっぽいです。
以前いじめられているところを涼子に助けてもらったのが縁だとか。
それ以後、結構百合っぽいキャラとして描かれており、
涼子に抱きついてキスをせがむような仕草をしたこともあります。
涼子のほうもまんざらではないのか、一緒に部活動をしたりしています。

なお、全編通して男はほとんどストーリーに絡みません。
基本的に女の子どうしの友情をメインに描いています。
5年後を描いたエピローグでも男の存在を臭わせるような描写はまったくありません。
後半、涼子の兄がちょっと目立つ部分もありますが、
それも結局はストーリーを次の段階に進めるためのきっかけ程度の扱いでした。

急展開

2巻までは明るい雰囲気の爽やかな学園青春コメディだったのですが、
最終巻である3巻あたりから急展開があります。
涼子の家に突然、実の兄が転がり込んでくるのですが、
どうやら殺人事件を起こしてしまったらしく、警察に追われています。
そして涼子も、彼をかくまうためかだんだん学校に来なくなり、
ナナキ達と疎遠になっていってしまいます。

ナナキが涼子との友情をつなぎとめるために
茉莉花や司と一緒に奮闘するのが後半のメインにっています。
それまでと比べるとちょっとシリアスな展開ですが、
最終的にはハッピーエンドになっており、
エピローグでもみんな幸せそうにしているので安心です。

 篠崎司の音楽の小箱

最終巻である3巻の巻末には、おまけとして
大学卒業後ラジオDJになったという司の番組の模様が書かれています(文章のみ)。

そこではリスナーのお悩みに答えるコーナーをやっていて、
女子高に通っているというリスナーから、
後輩から告白されてしまったという相談が来ています。

これに対して司は「一線(=肉体関係)を超えない程度に付き合おう!」 とか
「キスまではしていいんじゃない?」と答えています。
さらに、「実は私も高校の時の髪の長いちょっとつんつんした同級生にほのかな恋心を…」
などとも発言。ひょっとして茉莉花のことでしょうか。

茉莉花の件に関してはその後「嘘で〜す」と続けているので
冗談なのかもしれませんが、もし本気だったとしたら面白いですね。

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