あらすじ |
私立山咲女子学園、通称「咲女」。
外部生としてやって来た花子・真理子・亜季子の3人は、
入学初日にいきなり遅刻。
入学式に乱入して騒動を起こし、「トンチキ軍団」と呼ばれるようになる。
花子たちの下品で破天荒な振る舞いに、
品行方正なクラスメイトであるカナはご立腹。
しかし花子はそんなカナの純粋さに感動し、カナのことをとても気に入ってしまう。
こうして、トンチキ軍団+カナの騒がしい女子校ライフが始まった。
作品概要 |
元祖女子校あるある漫画「女子高生Girl-High」の約5年後を描いた続編。
キャラクターはほぼ一新されており、
続投しているのは教師陣と大地(絵里子の弟)などの一部キャラのみです。
前作の主役であった通称「バカ軍団」に代わって、
今回の主役は「トンチキ軍団」(第一話でなんと自らそう称した)。
前作に負けず劣らずの下品でお馬鹿な毎日を繰り広げます。
百合ポイント |
花子を中心とする「トンチキ軍団」がメイン・・・かと思いきや、
花子は軍団そっちのけでクラスメイトのカナにご執心です。
次第に軍団のメンバーである真理子や亜季子よりもカナの出番が多くなっていき、
カナが事実上のヒロインとなります。
「Girls-High」の10巻のあとがきに本作の紹介がありましたが、
『2人の女の子中心のお話』『まじめっことやんちゃっこ』と、
カナと花子が主役であったことを作者自ら認めるほどでした。
カナカナ
カナは真面目で品行方正な委員長タイプ。
花子たちの下品な振る舞いでクラスの風紀が乱れることに耐えきれず、
ある日ついに花子たちを注意します。
普通なら、単なる口うるさい子と思われかねない行動かもしれません。
ですが、花子はカナの純真な心と清楚かつ可憐な容姿に強く心打たれます。
それ以来、花子はカナのことをたいそう気に入って一方的にベタベタするようになります。
当初は戸惑っていたカナでしたが、面倒見の良い性格ゆえに、
手のかかる花子たちのことを放っておけなくなっていきます。
なんだかんだで結構楽しんでいるようにも。
次第にカナのほうから積極的に花子のことを気に掛ける場面も多くなり、
お互いに支え合う存在となりました。
すでに無二の親友同士と言っても過言ではないのではないかと思います。
単行本第3巻では、
周囲の悪ノリにより2人の結婚式が行われました。
文化祭のエピソード(第4巻〜5巻)では、2人はともに実行委員として活躍します。 最初は花子に付き合わされる形だったカナでしたが、花子の情熱に動かされ、彼女を全力でサポートします。 すっかり良きパートナーです。
おかえり、花子
終盤のいくつかのエピソードはカナの視点になっており、カナの花子への本当の気持ちが描かれています。
最終話1つ前は、バレンタインのお話です。 花子のために、ちょっとだけ特別なチョコを密かに用意していたカナ。 しかし花子が他の女の子からもチョコをもらっているのを見たカナは、なんだかモヤモヤした気持ちにとらわれて・・・。
花子だけでなくカナのほうも特別な感情を抱いていることを伺わせるエピソードでした。
そして最終回では、花子が突然アメリカへ留学してしまいます。カナは思わぬ出来事に戸惑いつつも、自分の中の花子への気持ちを見つめ直します。
カナが周囲から発破をかけられてついに自分の気持ちを認めるシーンは、クラスメイト達との友情も感じられて微笑ましいです。
ラストシーンは、花子とカナの2人がこの作品の主人公であったことを強く印象付けるものとなっています。
「おかえり、花子」
「おう、ただいまカナカナ」
美波&真紀
花子やカナのクラスメイトである美波は、ボーイッシュな外見から女子の間ではかなり人気があるようです。
同じくクラスメイトの真紀は、お金持ちのお嬢様でしかもなかなかの美少女。 単行本第3巻では早くも表紙に抜擢されました(当初のメインだったはずのトンチキ軍団をさしおいて)。 でも極度になまった方言を話すため、時々何と言っているのかわからないほど。
元々カナの友人というポジションで登場した2人でしたが、カナが花子と打ち解けて以降は、すっかりレギュラーキャラの仲間入りを果たします。
ただしあくまでサブキャラということなのか、この2人が話のメインとしてフィーチャーされることは決して多くありません。 しかしストーリー中盤の2人が少しだけ喧嘩してしまうエピソードからは、強い絆が伺えます。
「美波の中から生まれだ考え、悩みも価値観もおがしっけねどごも。全部好きなんだ。んだってそれが美波だべ?」
最終更新:2015/8/21