まりあほりっく

 あらすじ

宮前かなこは、天の妃女学院にやって来たばかりの編入生。
女の子が大好きなかなこは、ここで素敵な女の子との運命の出会いを期待している。
そしてさっそく祇堂鞠也(しどう まりや)という美少女に出会い、
心ときめくかなこだったが、
あるきっかけで鞠也が実は男であることを知ってしまう。

さらに、自分が同性愛者であることを鞠也に知られてしまい、
逆に鞠也から脅される立場になってしまうかなこ。
こうしてかなこの理不尽な災難に満ちた女子校生活が始まった。

 みどころ

コンセプトは、「百合少女と女装少年のラブコメディ」(作者のコメントより)。
いつも女の子のことばかり考えている百合少女のかなこと、
女装少年でありドSな本性を持つ鞠也のかけあいが面白い作品です。

百合少女が女装少年にイジめられるというシチュエーションに
無理を感じなくもないですが、
そのへんをあまり気にせずに楽しめる人向けかもしれません。

一応ラブコメということになってはいますが、
少なくともコミックを4巻あたりまでを読む限りは
かなこと鞠也の間に恋愛描写はなく、
むしろかなこと女友達の友情がメインとなっています。
今後どうなるかはわかりませんが、女装少年に目をつぶれば
友情系百合漫画としても読める内容だと思います。

 百合ポイント

主人公が女の子大好きで、しかも舞台が女子校ということで、
百合描写が結構頻繁に出てきます。
また、主人公以外にも百合っぽい描写のあるキャラがいます。
以下、百合っぽい要素のあるキャラクターを紹介してみます。

宮前かなこ

主人公のかなこは根っからの女の子好きで、可愛い娘を見るとすぐドキドキします。
クラスで可愛い娘を見るたびに、あの手この手でお近づきになろうとします。
たいてい空回りに終わってしまいますが・・・。

石馬隆顕(いしま りゅうけん)

かなこの先輩で石馬隆顕という人がいます。
中性的な魅力のある美少女で、下級生からも人気があり、親衛隊まであります。
かなこは編入当初隆顕にかなり親切にしてもらうのですが、
それが原因で嫉妬を買い、親衛隊から意地悪をされるようになってしまいます。
それを知った隆顕は、かなこを守るために
四六時中かなこに付いてストーカーまがいの護衛をしてくれます。
百合なのかなんなのかよくわかりませんが、とりあえず面白いキャラです。

桐奈々美(きり ななみ)

かなこのクラスメイトで、
桐奈々美というちょっとクールでとっつきにくい感じの女の子がいます。
隆顕との仲を嫉妬されるかなこを助けるため、
かなこと交際しているのは自分だと嘘をつくなど、
親切だけどちょっとズレたところがあります。

かなこは奈々美ともっと仲良くなるため、
友人のサチに協力してもらって
「桐さんとお友達になろう計画」を実行するのですが、
いろいろ手違いがあって、奈々美はかなこではなくサチと友達になってしまいます。

稲森弓弦(いなもり ゆづる)

かなこのクラスメイトの1人・弓弦(ゆづる)は
親友のサチに特別な感情を持っているようです。
しかし、サチが上記の「桐さんとお友達になろう計画」で
奈々美と仲良くなってしまったため、弓弦は嫉妬をつのらせていきます。
独占欲の強い性格なのか、サチが自分以外と仲良くなるのが許せないようです。
強い友情か恋愛感情か微妙なところですが、
百合キャラといっていいのではないかと思います。

3巻からは・・・

コミック2巻あたりまでは上記のような百合キャラ達による
それなりに百合なエピソードが満載なのですが、
3巻あたりからは新キャラの男性教師が出てきたり、
鞠也に関するエピソードが増えたりして、
百合描写はやや薄くなっている印象を受けます。
かなこは相変わらず女の子好きですし、
鞠也と恋愛をしそうな様子もないのでその点は安心ですが、
今後どういう展開になっていくのかは未知数。

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