あらすじ |
木之本桜(きのもと さくら)は、ごく普通の小学4年生。
ある日、さくらは家の地下室で不思議なカードと本を見つける。
それは「クロウカード」と呼ばれる魔法のカードと、
そしてそれを封印している本だった。
さくらがカードに書かれた呪文を何気なく唱えた瞬間、
図らずもクロウカードの封印が解かれ、カードはあちこちに散らばってしまう。
クロウカードの封印が解かれた時、この世に災いが起こると言われている。
さくらはカードの守護者ケルベロスから魔法の力を授かり、
街中に散らばったカードを封印していくことになった。
みどころ |
いわゆる魔法少女もの。
基本的には女児向けながら非常に幅広い層に人気があったことで有名で、
近年の魔法少女ブームのさきがけ・・・かもしれません。
魔法少女ものらしくシリアスな要素や暴力描写は控えられ、
全体的には平和でファンタジックな作風になっています。
毎回変わるさくらの衣装など、細かい部分にも注目です。
ただ、、倫理的に多少問題がありそうな描写
(同性愛、小学生と高校生の恋、生徒と先生の恋など)もあり、
そのあたりはCLAMPさんらしいといえるかもしれません。
百合ポイント |
さくらの親友の大道寺知世(だいどうじ ともよ)がさくらに片思いしています。
知世はお金持ちの社長令嬢で、容姿端麗かつ品行方正なお嬢様なのですが、
さくらに関してだけは並々ならぬ執着を持っています。
「魔法少女は可愛いコスチュームで活躍すべき」という持論にもとづいて、
毎回様々なコスチュームを自作してはさくらに(半ば強引に)着せています。
さくらが活躍するところを毎回ビデオカメラで録画したりもしていて、
撮りためたビデオの一人鑑賞会をしているシーンもあります。
原作では知世がさくらに恋愛感情を持っていることが明確に描かれています。
知世のさくらに対する「好き」は、
さくらの知世に対する「好き」の意味とは違う・・・
という趣旨の描写があり、友情ではなく愛情だということがわかります。
しかしアニメ版ではこのあたりがボカされており、
上記の描写もカットされています。
アニメ版の知世は、あくまで強い友情を持った親友といった感じです。
アニメ版はそこがちょっと残念ですね。
ストーリー後半の知世の行動は意見が分かれるところだと思います。
さくらは中盤あたりから小狼(シャオラン)という少年に惹かれ始めるのですが、
知世は小狼とさくらをめぐって争うようなことをせず、
むしろ2人の仲を応援するような態度を取るようになります。
知世はさくらが小狼に惹かれていることに気付いていたので、
応援してあげることが結局はさくらのためになると考えたようです。
あるいは、同性である自分よりも
男の子である小狼のほうがさくらを幸せにできると考えたのかもしれません。
なんにせよさくらのことを思った上での行動には違いないのですが、
あまりに簡単に身を引いてしまうのは、個人的には残念でした。
ちなみに、知世の母親は若い頃さくらの母親に片思いしていたようです。
そういう血筋なんでしょうか・・・。