山田は、学校の花壇の水やりが日課の目立たない女の子。加瀬さんは、陸上部のスター選手でみんなの人気者。
2年生の夏になるまで、特に接点のなかった山田と加瀬さん。しかし、ある日加瀬さんが朝顔の水やりに来たのをきっかけに、2人はちょっとだけ仲良くなった。 やがて一緒に帰ったり、休日に遊んだりもするように。
一緒に過ごす時間が増えるたび、山田の中で加瀬さんは特別な存在になっていく。そしてあるとき、加瀬さんは意外なお願いをした。
「私と、つきあってくれる…?」
かつて新書館から発行されていた百合アンソロジー「ひらり、」で連載されていた作品。同誌の中でも特に根強い人気のあった作品の一つです。ひらりが休刊した現在ではWEBでの連載に以降しています。
「ひらり、」が読み切りを原則としていたのに合わせ、1話ごとに作品タイトルが変わっているのが特徴です。単行本もこれに合わせて1巻ごとにタイトルが変わっています。
2015年現在、1巻目「あさがおと加瀬さん。」、2巻目「おべんとうと加瀬さん。」、3巻目「ショートケーキと加瀬さん。」までリリースされています。
あさがおと加瀬さん。
1巻目。山田と加瀬さんの出会いから、正式におつきあいを始めるまでが描かれます。
冴えない(と自分では思っていた)山田の日常が、加瀬さんとの出会いで大きく変わっていくのがみどころです。 一緒にいるだけでここまで気持ちが高まるのは、どうみても恋。 ただしそのあたりは山田自身はまだ無自覚なようです。クライマックスでの告白は、加瀬さんから。
おべんとうと加瀬さん。
2巻目。このあたりから作中時間2年目になり、2人は3年生に。
クラス替えにより、山田と加瀬さんは同じクラスになります。 しかし楽しいことばかりではなく、山田が冴えない自分と人気者の加瀬さんの差を感じてへこむシーンもあったり。 中盤では学園ものの定番イベントである修学旅行もあります。
2人はすでに正式につきあっているため、要所要所でキスシーンがあるのがみどころです。
ショートケーキと加瀬さん。
3巻目。3年生の夏からスタートです。将来についてちょっと真面目な描写も増え始めます。 山田は、自分の進路、そして加瀬さんとのこれからの関係をめぐって悩むことになります。
中盤では、山田が加瀬さんを部屋に呼ぶという重要イベントが。 すっかりその気になった加瀬さんは山田をベッドに横たえるものの、山田は行為の意味を理解していないようで・・・?
最終更新:2015/10/13