ミカるんX

 あらすじ

時は黎明10年。
宇宙人や怪獣の相次ぐ襲来により、地球は平和をおびやかされていた。

高校進学のため上京してきた少女・南るんなは、
そこで文武両道・才色兼備な学園のアイドルである鯨岡ミカと親しくなる。
しかし、ある時ミカは怪獣の攻撃に巻き込まれ、
るんなの目の前で見るも無残な姿になってしまう。

るんなは、幼い頃から身に着けていた「魔法のブレスレット」に
ミカを助けて欲しいと祈りを捧げる。
その時、なんとミカは復活し、さらに2人は合体・巨大化して怪獣に立ち向かっていた・・・。

 みどころ

ヒロイン2人が合体・巨大化(略して「合大」)して怪獣や宇宙人と戦うバトル漫画。

ミカは巨大化する度に全裸になり、戦いの中で
しょちゅう体の一部を斬られたりするので(再生能力があるのですぐ治りますが)、
戦闘シーンはなかなかインパクトがあるものになっています。

アニメや特撮のパロディが多数登場するなど、
基本的にはギャグ多めの作品ですが、
シリアスな展開(怪獣にされたクラスメイトを殺さなければならない等)や、
専門用語を多用したSF的展開も含まれています。
特に第二部では非常に壮大かつ複雑なSF描写が展開されます。

ミカるんX ドラマCD 01 ミカるんX ドラマCD 02

 百合ポイント

ミカ×るんな

ミカとるんなの2人が合体し、
文字通り一心同体となって怪獣と戦うストーリーのため、
2人の絆がストーリー上も重要な意味を持っています。

2人は出会ってすぐ仲良しになっていて、
特にミカはるんなにいきなりキスをするなどかなり積極的。
ここにさらに合体して一緒に戦うパートナーという要素が加わり、
2人の絆は日に日に強くなっていきます。

コミック2巻目ではミカが
早くもるんなを押し倒そうとするのですが
(ミカが精神的に追いつめられている時期で、結構シリアスなシーンです)、
あまりに突然だったからか、ここではるんなに拒否されてしまいます。

とはいえ2人の関係はその後も良好で、
数々の戦いを通して確実に2人の絆は強くなっていきます。
第1部の最後(第4巻あたり)で黒幕を倒してひとまずハッピーエンドになった際には、
2人は「大人のキス」を交わしています。

第2部では後述のアキの登場もあってちょっとした波乱もあるものの、
ミカとるんなの愛は何にも負けないほどに強くなっていきます。
特に終盤は2人の愛がストーリーの鍵といってもいいほどで、
ラストシーンは2人のキスシーンで締められています。

アキ

第5巻あたりからはストーリーが第2部に入り新展開を迎えているのですが、
安生安生(あんじょうあき)という新キャラの登場により
百合的にも新たな波乱が巻き起こっています。

アキはかなりアグレッシブかつ女好きな性格で、
ミカを見るなりかなり気に入ってしまいます。
そしていきなりキスをする、体を触る、夜這いをかける等やりたい放題です。
また、ミカがるんなのような一見パッとしない女の子に夢中なことを不思議がり、
ミカの反応を見るためにるんなを犯そうとしたこともあります。
基本的に可愛い女の子なら誰でもいいらしく、
モブの女の達子と肉体関係を持っているような描写まであります。

ただの女好きの変態のようにも見えますが、
ミカに匹敵する身体能力を持っていたり、るんなと合大できたりと、
非常に謎の多いキャラです。
その正体はコミック最終巻で明かされることになります。

ちなみに、ミカのほうはアキにはまったく興味が無いのですが、
アキの登場により、自分のるんなに対する気持ちを真剣に考えるようになり、
ミカがるんなに恋していることがよりハッキリ描かれるようになっています。

臍矢さん

臍矢円弧(へそや まるこ)は初期から出ているミカ達の同級生で、
その正体はペソマルク星人という非常にせこい守銭奴な種族です。
ときどきミカ達と共闘することがありつつも、
基本的にお金が最優先のキャラだったのですが、 第2部で転機が訪れます。

転校してきた磐南(いわなみ)みわという病弱な少女に
なぜか慕われてしまった臍矢さんは、
自身も彼女を気に入り「みわたん」と呼んで非常に親しい仲になります。

ですが、みわは元から非常に病弱なうえに、臍矢さんを助けようと無理をしたせいで
いつしか余命いくばくもない体になっていました。
臍矢さんは残された時間を大切にしつつも、
みわを助けるためあらゆる努力を惜しまないのですが、最後には悲しい別れが訪れます。

ずっと病院暮らしで友達ができなかったみわにとっても、
お金のことばかりで他人のことを真剣に考えることがなかった臍矢さんにとっても、
2人で過ごした時間は短いながらもとても大切なものだったようです。
それだけに、その後の臍矢さんの悲しみと喪失感が際立っています。


最終更新:2011/10/3
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