える・えるシスター

背が大きいのがちょっとコンプレックスな女の子・小中居ふたばは、
大好きな姉・一菜（いちな）を追いかけて同じ高校に入学する。

２年ぶりに再会した一菜は、表向きは才色兼備・品行方正な生徒会長だったが、
実はふたばに対してちょっと過剰な愛情を秘めていて・・・。

ちょっと仲が良すぎる姉妹が主人公の、百合系ギャグ漫画。
基本的にはふたばと一菜がメインですが、
話が進むにつれその他にも百合な関係のキャラが登場してきます。

ストーリーの最初のほうだと、
ふたばの方がお姉ちゃんである一菜を大好きで、
自分が一菜にどう思われているか心配していたのですが、
実は一菜のほうがさらに強烈な愛情をふたばに抱いています。

一菜の愛情は、姉妹愛とかシスコンという言葉では片付けられない部分があり、
お姉ちゃん大好きだったはずのふたばが時々ちょっと引いてしまうほどです。
暴走が過ぎてちょっと変態チックになることもしばしばあり、
ふたばの体を狙っているような描写もたまに出てきます。
オーバーすぎてちょっとギャグっぽくなっている部分もありますが、
一菜はいつでも本気のようです。

一方ふたばのほうも、一菜の勢いに押されて困惑することが多いものの
基本的にはやっぱり一菜のことが大好きで、
なにかというとお姉ちゃんお姉ちゃんと言っています。
一菜にこっそりキスしようとすることがあったり、
姉よりちょっと冷静なだけで基本的には相思相愛です。

全体的には軽いラブコメ的なノリが多いものの、
最終的には単に姉妹としてではなく
お互いに本気で「好き」だということが描かれています。


ちなみにこの姉妹の母親も一菜と似たようなタイプらしく、
娘2人（特にふたば）に対してかなりベタベタしています。
そういう家系なんでしょうか・・・。

コミック2巻目あたりからサブキャラがメインとなるエピソードが増加し、
女の子達の百合な関係が描かれる機会が多くなります。

まず生徒会におけるふたばの先輩にあたる和泉と洋は幼馴染で、
ほとんど本当の姉妹のような関係です。
洋は和泉をお姉ちゃんとしてかなり強く慕っていますし、
和泉のほうも洋に対してかなりの姉馬鹿ぶりを見せています。

また、ふたばのクラスメイトの沙耶香は
従兄弟の杏子と以前は大の仲良しだったのですが、
最近杏子は他の女の子（一菜）に夢中なため沙耶香は寂しがっています。
沙耶香が杏子を振り向かせるために
ふたばも巻き込んで試行錯誤するエピソードは
2話使って描かれていて力が入っています。

3巻からは、ヒメこと姫宮宇佐美というキャラが登場。
こちらは同じ陸上部の和戸先輩のことをとても強く慕っていて、
まるで姉妹のように仲良しです。
ですが、和戸先輩がふたばの（アスリートとしての）肉体に目をつけていることを
知ったヒメは、激しく嫉妬してふたばに敵意をむき出しにします。

これらのサブキャラは彼女達がメインになっている話以外では
あまり目立たないポジションであることが多いのですが、
ヒメはストーリー後半でふたばのライバル的な立ち位置を獲得し、
一菜との関係に悩むふたばを彼女なりのやり方で勇気付けています。

最終更新：2011/01/28