あらすじ |
教会の見習いシスター・来栖守姫子(くるすひめこ)は、
礼拝堂で血だらけで磔にされている少女を発見する。
その顔は、死んだはずの姫子の姉にそっくりだった。
教会で介抱を受けて回復したその少女は、
愛宮千歌音(まなみやちかね)という自分の名前以外は何も覚えていなかったが、
なぜか姫子に強い愛情を示すのだった。
そんな時、「九曜」を名乗る組織の刺客が
姫子の「聖域」に隠されているという「龍哭」を狙って現われ、
千歌音は姫子を守るために戦うことになる・・・。
みどころ |
「神無月の巫女」の介錯さんの作品。
前半は姫子を狙う謎の組織と千歌音の戦いがメインですが、
作者によると作品のテーマは「愛と神殺し」。
その意味はストーリーが後半に向かうにつれ明らかになっていきます。
「神無月の巫女」と比べると若干エロ・グロ要素が多め。
また、本人達は大真面目のようですが
ギャグにしか見えないシュールな描写も多々登場するため、
ギャグ漫画的な側面もなきにしもあらず。
なお主人公2人が「神無月の巫女」の姫子と千歌音に名前・外見ともにそっくりですが、
姫子が「神無月の巫女」の時より
幼くてかわいらしい感じになっているのに対して、
千歌音は「神無月の巫女」以上にグラマーでセクシーに描かれています。
他にも「大神先輩」(ソウマに似ており、やっぱり姫子が片思いしている)
というキャラがいたり、
どこかで見覚えのある要素があちこちで登場しますが、
「神無月の巫女」との具体的な関係性は特に語られません。
他に「京四郎と永遠の空 」のキャラクターも登場しているので
作者のお気に入りのキャラを使ったお遊びのようなものなのかもしれません。
百合ポイント |
千歌音×姫子
千歌音は(記憶喪失のはずなのに)最初から姫子のことが大好きで、
姫子も「ちか姉」に似ている千歌音のことをなんだかんだで嫌いではないようです。
千歌音は「神無月の巫女」と比べるとかなり大胆で積極的なキャラになっており、
姫子に対して常に色ボケで暴走しているような状態です。
最初からいきなり姫子にキスしたり、その後もスキあらば姫子にベタベタしています。
コミック2巻では、一緒にお風呂に入ったり、
性のことで悩んでいる姫子の友達のために
2人で体を張ってエッチなことの実演をする一幕もあります。
例によって姫子は千歌音のペースに巻きこまれて困惑気味だったりもしますが。
千歌音が姫子を守って戦うのが基本的なストーリーですが、
コミック3巻では大きな事件が起こり、
千歌音と姫子が対立関係になるなどの急展開を迎えています。
このあたりから千歌音と姫子の因縁も断片的に明かされていきます。
さらにストーリー終盤ではもう1人の「千歌音」が登場し、
千歌音VS千歌音という衝撃の展開に。
どちらの千歌音も違った形で姫子を愛しているのですが、
最後に勝ったのは・・・?
その他
基本的に敵も味方も女の子が多めなので、
姫子と千歌音ほどではないにせよ他にも百合っぽい描写が見られることがあります。
例えばコミック3巻から登場するせつな(元は「京四郎と永遠の空」のキャラ」)は
千歌音を「御主人様」と呼んで異常に慕っており、
裸でベッドに潜り込んでは「奉仕」しようとしています。
姫子に似たようなことをしていた千歌音も、
いざ自分がやられるとさすがに恥ずかしがっています。
なお、この作品は男性キャラも脇役としてとはいえ結構出てきます。
千歌音のことを性的な目で見ていたりセクハラしたりするキャラもいるため、
このあたりは百合的にはちょっと微妙かもしれません。
最終更新:2011/9/20