あらすじ |
地球とは違うどこかにある、「大空陸」と呼ばれる世界。
ここでは人はみな女性として生まれてくる。
そして17歳になった時、自らの意志で改めて性別を選ぶ。
この世界には「シムーン」と呼ばれる空飛ぶ乗り物がある。
シムーンは少女2人が搭乗することによってのみ動き、
その軌道で空に紋様を描くことで神への祈りを捧げる、神聖なものであった。
しかし国家間の戦争が激化するにつれ、
その高い空中戦能力に目をつけられたシムーンは、戦闘に狩りだされるようになる。
そしてシムーンのパイロットである少女達もまた、戦争に巻き込まれていく。
みどころ |
特異な世界観を舞台に、戦争の中に生きる少女達の姿を描いた作品。
中盤あたりで掘り下げられる世界観の謎や、戦争の行方も気になるところですが、
それ以上に登場人物たちの人間関係にスポットを当てています。
各キャラクターの人間的な成長や、恋模様が見所の一つです。
特にストーリー終盤は世界観や戦争に関する描写を半ば放棄して
人間ドラマを集中的に描いた感さえあります。
(実際、戦争は主人公達の関知しないところでやや唐突に終了しますし、
世界観に関する謎は多くの部分が未解明、あるいは説明不足で終わっています。)
百合ポイント |
人はすべて女性として生まれてくるという設定上、
女性キャラが多くなっており、
女の子どうしの恋愛を描いたエピソードが多く登場します。
中には間接的ながら肉体関係の描写まであったりします。
また、シムーンはパイロット2人がキスしなければ動かないので、
毎回のように女性どうしのキスシーンが見られます。
そういうわけで百合描写は多いのですが、この作品の世界観が曲者です。
あらすじにも書いたとおり、
最初は女でも性別選択によって男に変わる可能性があるのです。
最悪の場合、最初は女性同士だったのにいつの間にか男性同士のカップルに・・・
というパターンがありえます。これはかなりの不安要素です。
・・・というのが試聴当時の感想なのですが、
最後まで見たうえでネタバレしてしまうと、
男同士のカップルは誕生しないので大丈夫です。
初期からのメインキャラのほとんどは女性を選びました。
2人ほど男性を選んだ人がいますが、別にくっついたりはしません。
そういう意味では安心して試聴して良いと思います。
各話紹介等 |
漫画版 |
「コミック百合姫」と「メガミマガジン」で漫画版が連載されました。
コミック百合姫版はアニメ序盤のストーリーをアレンジしたものです。
季刊誌という都合上、全部で3回しかありません。
ですがアニメ版のエッセンスを限られたページ数で上手く表現していると思います。
メガミマガジン版はアニメのキャラクターを流用したギャグ漫画です。
ストーリーや設定上のつながりはありません。
ここではシムーンはスポーツということになっています。
主人公のアーエルは「働きたくないから」という一心で
シムーンの選手になることを目指すどうしようもない奴です。
ここではコミック百合姫版を紹介します。