あらすじ |
かつて世界を壊滅状態に陥れた大災害「熱い雪の7日間」から10年。
世界は巨大学園都市アカデミアを中心として復興の兆しを見せつつあった。
アカデミアに住む少女白鳥空(しらとり くう)は、
平凡で何の取り得もない自分にどこか空しさを感じながら生きていた。
空は自分の夢の中に現われる「王子様」に憧れており、
心の中で彼に手紙を書くのが日課だ。
そんなある日。
転校生の少年綾小路京四郎(あやのこうじ きょうしろう)に空は心惹かれる。
京四郎は空の夢に出てくる王子様にそっくりだったのだ。
京四郎にすっかり一目惚れしてしまう空。
そして京四郎も空に興味を持ち、二人は次第に惹かれあっていく。
一方、京四郎が現われた頃からアカデミアでは次々に奇妙な事件が起こるようになる。
それらは人智を超えた力を持つ人造人間「絶対天使」によって引き起こされたものだった。
京四郎は絶対天使を激しく憎んでいた。
「絶対天使」は10年前の大災害を起こした元凶であり、
最愛の兄の命を奪った存在でもあったのだ。
京四郎は絶対天使を破壊するため、戦いを開始する。
自らも絶対天使でありながら京四郎に力を貸す少女せつなを従えて。
そして空も、京四郎と行動をともにするうちに戦いに巻き込まれていく。
介錯オールスターズ |
「神無月の巫女」「円盤皇女ワるきゅーレ」などで知られる介錯さんが原作です。
過去の介錯作品のキャラクターが役割と名前を変えてゲスト出演しており、
ちょっとしたオールスターキャストになっています。
例をあげると・・・
- かおん : 「神無月の巫女」の千歌音
- ひみこ : 「神無月の巫女」の姫子
- ジン : 「神無月の巫女」のソウマ
- 蒼二朗 : 「神無月の巫女」のギロチ
- たるろって : 「魔法少女猫たると」のたると&シャルロッテ
- ワルテイシア : 「円盤皇女ワるきゅーレ」のワルキューレ
ちなみに声優さんも基本的にオリジナルと同じです。
ただ、上記のキャラのうち蒼二朗(ギロチ)だけはオリジナルと違う声優さんのようです。
ストーリーのみどころ |
全体的にストーリーはわりとシリアスで、
ギャグ要素はたるろってと蒼二朗のコント的なかけあいくらいしかありません。
いちいち白馬に乗って現われる京四郎など、
客観的に見たら笑えてしまうベタな演出が意図的に多用されていますが、
京四郎本人はいたって真面目にやっているので笑いどころではないと思われます。
物語の内容は、前半は絶対天使をめぐる戦いです。
絶対天使をそれぞれ1体ずつ擁する3陣営の様々な思惑が交錯します。
絶対天使をすべて破壊しようとする京四郎&せつな、
最強の絶対天使を手に入れようとするミカ&かおん、
そのどちらにも従わず我が道を行く蒼二朗&たるろって、といった感じです。
中盤で空の出生に関する重大な秘密が明かされ、物語の転機となります。
さらに後半に差し掛かる頃、最も大きなどんでん返しがあります。
空の夢の中の「王子様」本人が現実に登場し、
空は京四郎の元を離れてそちらへ行ってしまいます。
さらにその「王子様」の口から京四郎の信念を根底から覆す事実が発覚。
京四郎は戦う意味を見失いかけます。
このあたりから物語が空視点から京四郎視点に変わり、
京四郎が主人公だという印象が強くなります。
百合ポイント |
前述のとおり、「神無月の巫女」のヒロイン二人が
「かおん」「ひみこ」としてゲスト出演しています。
この2人はオリジナルと同じく愛し合う仲です。
しかし、今作の2人はミカという女性に僕として仕える身です。
さらにかおんは人間ではなく絶対天使です。
これらの点で、2人の愛は「神無月の巫女」の時とは違った形の障害に阻まれています。
なお、かおんとひみこのカップル以外にも少し百合な部分があります。
まず、かおんんとひみこの主人であるミカは同性愛者らしく、
自分の居城に多数の愛人(全員美少女)を置いています。
元々はひみこもその一人のようです。
また、ミカはかおんにかなり屈折した愛情を抱いており、
かおんを頻繁に虐待(あえて傷つけることによるボディの強化・調整らしいが、ハタから見たら虐待にしか見えない)
すると同時に、並々ならぬ執着も見せています。
また、前半は毎回のように空とせつなが一緒にお風呂に入っています。
そしてせつなが空の体を洗ってあげます。
単なるサービスシーンかとも思われますが、ビジュアル的にはわりと百合っぽいです。
以下に、各話の百合っぽい場面をまとめてみました。