かしまし 〜ガール・ミーツ・ガール〜 6

第11話「やす菜の瞳から消えたもの」
はずむととまりのキスを目撃し、
ショックを受けたやす菜はその場から走り去ろうとする。
しかし、とまりがやす菜を呼び止める。

やす菜はとまりに裏切られたと憤る。
しかし、その気持ちはとまりも同じだった。
とまりはやす菜が先に裏切ったと誤解していた。

やす菜は、とまりと口論するうち、自分の視界の異常に気付く。
とまりの顔が見えなくなっているのだ。
今度ははずむのほうを見てみると、はずむの顔も見えなくなっていた。

例の症状が悪化したようだった。
今度は男性だけでなく、女性も見えなくなってしまった。
やす菜は気をショックを受け、倒れてしまう。

はずむととまりはとりあえず合宿所にやす菜を連れて帰る。
次の朝、やす菜の親が迎えに来て、やす菜を病院へ連れて行った。
検査を受けた結果、やはり症状は以前より悪化していることがわかった。


その後、心配したはずむはやす菜に会いに行く。
しかし、やす菜ははずむを拒絶する。
はずむの中途半端な優しさがかえって人を傷つける。
やす菜はそう言ってはずむを責めるのだった。

その夜、はずむの家。
宇宙仁とジャン・プゥが自分の星に帰ると言い出した。
なかなか研究の成果が出ないので、あきらめかけているようだ。

宇宙仁は今まで地球で行っていた研究の内容を明かす。
それは、やす菜の症状に関するものだった。

彼らの星では、文明が高度に進歩するにつれ、
人々の中の他者に対する興味が失われていった。
そして最終的には、他者をまったく識別できなくなったのだという。

やす菜の男性を識別できない症状はこれと類似していた。
宇宙仁はやす菜の症状が、
他者への興味(つまりは恋愛)を通してどう変わるのかを研究していたのだという。
そしてそれを自分の星に活かそうとしていたのだ。
しかし、やす菜の症状は改善するどころか悪化している。
これでは研究は無意味なものだった。


一方、やす菜はとまりを鹿島山に呼び出していた。
ここは、今ではやす菜ととまりの2人にとっても思い出の場所だった。

やす菜はとまりに自分の症状のことを告白する。
そして、はずむをとまりに頼むと言う。
自分がこんなことになってしまったことを知られたら、
優しいはずむはきっと側にいてくれようとする。
でもそれはお互いにつらいだけだから、
はずむのことはとまりに譲るというのだ。

しかし、とまりは反論する。
自分の気持ちに嘘をつくな、と。

実際、やす菜は本当ははずむに側にいてほしかった。
やす菜はひとまずとまりの言葉を素直に受け入れる。

しかし、内心でははずむの前から消える決心をしていた・・・。
 

みどころ
今までにないシリアスな展開になっています。
それまでの関係を保とうとし、
結論を先延ばしにしようとしていた三人ですが、
やす菜の症状の急変によりはずむは決断を迫られます。

やす菜ととまりの友情は一応、百合っぽいかも?
  

次回予告(担当:やす菜&とまり)
やす菜「あなたの温もりが・・・」
とまり「あなたの思いが・・・」
やす菜「世界を包むとき。」


やす菜「次回、かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜」

とまり『やがて恋がはじまる』。

やす菜「想い、胸の中で。」
 

 
第12話「やがて恋が始まる」
はずむは迷っていた。
幼馴染のとまり、初恋の相手やす菜。
どちらも大好きだったからだ。

しかしはずむは迷った末に結論を出す。
はずむはやす菜を選び、側にいることを決めた。

はずむは、まずとまりのもとを訪れ、そのことを伝える。
それを聞いたとまりは、最後に一日だけ遊んで欲しいと言った。

はずむは快く受けて、2人は街に遊びに行く。
二人は買い物、ゲーセン、カラオケなど、
いろんなことをしていっぱい遊ぶのだった。

夕方、はずむととまりは河原で自転車の2人乗りをする。
幼い頃、よく2人でこうしたものだった。
不意に悲しくなったはずむは、とまりを抱きしめる。
その拍子に自転車はバランスを崩し、転倒してしまう。

とまりは、はずむをあえて突き離す。
自分は大丈夫だからやす菜のところへ行ってやれというのだ。
泣きながら自分を後押ししてくれるとまりを見て、
はずむはついに意を決し、やす菜のもとへ向かう。


辺りはもう夜になっていた。

やす菜は鹿島町を去ろうと、1人駅に向かっていた。
しばらく祖母の家で暮らすつもりらしい。
症状はさらに悪化し、人の顔だけでなく、世界全体が色褪せて見えるようになっていた。

絶望に打ちひしがれているやす菜の前に、はずむが現われる。
はずむは、自分の正直な気持ちをやす菜に伝え、抱きしめる。

「やす菜ちゃん、大好きだよ。」

はずむのその言葉と同時に、やす菜の目に映る世界に、再び光が戻る。


宇宙仁は宇宙船に乗り上空からこの光景を見ていた。
他者を求める心──つまり愛こそが、やす菜を救ったものだった。
研究の答えを見つけた宇宙仁は満足し、宇宙船を発進させる。

ジャン・プゥははずむとの別れに涙を流す。
その涙は不思議な光となって、二人を祝福するように街に降り注ぐのだった。
 
  
みどころ
最終的にはずむはやす菜を選んだわけですが、
とまり関連のシーンが圧倒的に多いというちょっと変わった最終回です。
最後にはどちらかを選ばなくてはならないという、
三角関係らしい切ない感じが出ていたと思います。

・・・と思ったら、実はまだ終わっていません。
エンドロールの後にはずむが「あのね──」と言いかける意味深なシーンがあります。

そしてDVD第7巻に収録される第13話(実質OVA)に続きます。
 
 

1〜2話  3〜4話  5〜6話  7〜8話  9〜10話  11〜12話  13話

 

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